一次検定、二次検定のそれぞれの問題を分析
1級電気工事施工管理技士になろうと思ったときに、試験問題について色々と知りたい!!!
「1級電気工事施工管理技士ってどのくらいの難易度なの?」「二次検定の記述式って難しいの?」「計算問題って難しいの?」など問題について色々と知りたい。
そんな人のためにこの記事では1級電気工事施工管理の一次検定と二次検定の試験問題を分析しました。
一次検定と二次検定の出題形式と実際の問題から難易度やどう勉強したら良いか見えてくる記事になっています。
参考記事「2級電気工事施工管理技士【過去問分析】」
参考記事「1級電気工事施工管理技士試験は過去問何年分勉強するのが良いのか????」
参考記事「【合格できる】1級電気工事施工管理技士の過去問を分析からわかるおすすめ勉強法」
基本方針
1級施工管理技術検定試験の前期日程は一次検定、後期日程で二次試験。
参考記事:「電気工事施工管理技士の受験資格、申込~受験~免状取得までの流れ2023年版」
一次検定合格しなければ二次検定受験できません。
一次合格すれば二次合格はいつでも良いのでじっくり時間をかけて1級施工管理技士になるのも一つの方法です。
試験も難しくありませんし1年間で前期に一次、後期に二次試験にそれぞれ合格するのがおススメ。
2年目以降に二次検定合格は?
一次検定合格すると1級電気工事施工管理技士補となって
翌年以降にいつ二次検定合格してもOKです。
ただ、試験を受けるのはモチベーションが低下して二次検定の対策がやりにくくなります。
二次検定は一次検定と内容は重複しているので無駄に勉強することになります。
会社からも「資格取るのに何年かかるの?」なんて言われかねませんしおススメしません。
第一次検定の特徴
選択式の問題がほとんどです。
第一次検定の注意事項をみると
(午前)
(午後)
令和4年度1級電気工事施工管理技術検定第一次検定試験問題、正答肢・配点を元に一部加工
解答する問題を選べるので正解できる問題のみ解答することが大切です。
出題形式は四肢選択式または五肢択一式でわからなくても勘で選んでも正解できます。
出題数/解答数 | 午前:57問/31問 午後:34問/29問 合計60問解答 |
制限時間 | 午前:2時間30分 午後:2時間 |
合格点
60%正解できれば合格できます。
午前午後合わせて60問中36問正解できれば合格できます。
36問正解できれば合格できますし、問解答するか否かを選べる問題が多いので焦らずに解ける問題を解くことが大切です。
時間は2時間30分/2時間と十分に余裕があります。
また、選択問題が多いので、マークミスには気を付けましょう。
出題範囲
出題範囲は電気工学等(電気工学、電気設備、関連分野)、施工管理法、法規です。
電気工学 (電気理論、電気機器、電力系統、電気応用) | 15問中10問解答 |
電気設備 (発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備、電気線、その他の設備) | 32問中14問解答 |
関連分野 (機械設備関係、土木関係、建築関係) 設計・契約関係は必ず解答しなければいけません | 8問中5問解答 (別で設計・契約関係は2問中2問) |
施工管理法 (工事施工、施工計画、工程管理、品質管理、安全管理) | 6問中問6解答 7問中問7解答 9問中問6解答 |
法規 (建築業法、電気関係法規、建築基準法、消防法、労働安全衛生法、労働基準法、その他関連法規) | 13問中10問解答 |
36問正解しなければいけない。
午前の問題は電気工学、電気設備、関連分野。午後の問題は施工管理法と法規。
電気工学、電気設備、関連分野、施工管理法、法規の中に苦手分野は作らない方が良いです。
苦手分野を捨てるの自体はアリ。
ただし、難易度も高い問題も混じっているのでそれらの問題も解けるまでほかの分野を勉強する必要があるのでどう判断するか…。
絶対に捨ててはダメで勉強しないといけないのが施工管理法。
13問必答の問題と9問中問6解答でほとんど捨て問を作れないので苦手分野を作らずに勉強しましょう。
基本は全ての分野を一通り勉強しておくのが一番合格には近道です。
一通り勉強していれば、わからない問題でも選択肢を4つから2つまで減らすことができる。そうなれば1/2の確率で正解できるのでおススメです。
苦手分野は選択肢を減らせる程度までの知識は持っておくのがおススメ。
参考記事「1級電気工事施工管理技士試験は過去問何年分勉強するのが良いのか????」
参考記事「【合格できる】1級電気工事施工管理技士の過去問を分析からわかるおすすめ勉強法」
問題分析
実際に出題された令和4年度1級 電気工事施工管理技術検定第一次検定試験問題を元にどういう特徴があって、どうしたら良いのかを見ていきましょう。
参考記事「【合格できる】1級電気工事施工管理技士の過去問を分析からわかるおすすめ勉強法」
実際の問題(電気工学)
No.1は熱量を求める問題で簡単です。
熱量J=電力W×時間s
時間は秒で計算するので1分間60秒。
電力W=電圧V×電圧V÷抵抗R=10×10÷2=50
熱量J=50×60=3000
答えは「4」です。
第2種電気工事士の筆記試験レベルでとても簡単です。必ず正解できるようにしましょう。
計算問題は多くありませんが難易度は簡単で得点源にしたい分野です。
No.2は知っていれば解ける問題ですが、知らなければ解けない問題です。
1次コイルに流れる電流をとします。
ファラデーの電磁誘導の法則より、時間の間にコイルを貫く磁束がだけ変化するとき、2次コイルに発生する誘導起電力は、次のように表されます。
〔V〕
磁気回路のオームの法則は次のように表されます。
〔Wb〕
この式をに代入すると
このを相互インダクタンスいい、記号 (単位ヘンリー[H])で表します。
よって、
答えは「1」です。
知っていれば別ですが、知らなければ解かずに次の問題に行きましょう。
No.6はサービス問題で必ず正解しましょう。
定格出力6600Vが無負荷時7590Vに上がったので、
上がった電圧は7590-6600=990V
990Vは定格6600Vの15%
電圧が15%上がった。
答えは「3」です。
No.8は調相設備に関する問題。
調相設備は受電端電圧を一定に保つために無効電力を吸収して力率改善する設備。
分路リアクトルは遅れ無効電力を吸収する。
電力コンデンサは進み無効電力を吸収する。
静止型無効電力補償装置(SVC)は分路リアクトル、電力コンデンサの並列回路に半導体スイッチを接続したもので遅れから進みまで高速かつ連続的に制御できる。
同期調相機は界磁電流を調整することで力率を遅れから進みまで連続的に制御できる。
答えは「3」です。
ということを知っていれば得点できます。
できれば正解した問題のレベルです。
No.9は原子力発電の基本事項で絶対に正解したい問題です。
わからなくても選択肢を読むことで正解できるので落ち着いて解きましょう。
冷却材は原子炉を冷却するとともに核分裂で発生した熱エネルギーを原子炉外に取り出すためのもの。
減速材は中性子を減速させるためのもの。高速中性子を減速材で減速させ、低速の熱中性子にします。
反射体は中性子を吸収することが少なく、よく反射する物質を炉心部の外側に置き、炉心から漏れ出てくる中性子を炉心に反射して送り返す物質。
制御材は制御棒が一般的に言われますが、原子炉内の中性子を吸収し核分裂の発生を抑止させます。制御棒の出し入れで挿入すると抑止、促進させる場合は引き抜きを行います。
答えは「2」です。
実際の問題(電気設備)
No.16は水車に関する基本的な問題で正解したい問題です。
「1のフランシス水車はライナーの出口から放水面までの接続管として吸出し管が設置させる」は正しく、吸出し管が設置されています。
参考「【電験三種:電力】フランシス水車の構造【ver2】-youtube」
「2は」ペルトン水車はフランシス水車に比べて軽負荷時における効率がよく、可動羽根の水車は流量変化に対して自動的に羽根の角度を調整するため平坦な効率曲線になるので正しい。
「3の」ペルトン水車も上の説明で水量調整されるので正しいとわかります。
「4の」ペルトン水車は高落差での比速度は小さく、フランシス水車のほうが大きくなるため間違いです。
答えは「4」です。
No.24は地中配電線の静電容量を求める問題。知っていれば解けますが、知らなければ捨ててしまいましょう。
導体1条当たりの静電容量C〔μF〕は導体相互間の静電容量〔μF〕をΔ-Y変換した場合の中性点に対する静電容量3〔μF〕と導体と金属シース間の静電容量〔μF〕とを並列接続した静電容量値は
C=+3〔μF〕
答えは「4」です。
No.26は地中電線路におけるCVケーブルの絶縁劣化診断法について知っていれば解けますが、知らなければ捨ててしまう問題です。
勉強するときは
直流漏れ電流法はケーブルの導体ーシース間に一定の直流電圧を印加し、漏れ電流の大きさ・変化・三相不均衡などを時間で整理し、その形状や値から絶縁状態を調査する。
残留電荷法は水トリ―劣化部に蓄積された電荷の放出状況を評価して劣化状態を診断する。具体的には直流電圧をケーブルに印加し、接地後、水トリ―劣化部に蓄積された電荷を交流電圧を印加することにより放出出せて診断する。
水トリ―とはCVケーブルの絶縁体内に水分が多く含まれている状態で電圧が印加されると突起周辺など電界集中部に水分が集まり凝縮し、樹枝状に劣化が進む。この劣化痕を水トリ―という。
直流高圧法(絶縁抵抗法)は絶縁抵抗計(メガー)で測定できる適切な電圧をケーブルの導体、シース間に印加し、この回路に流れる電流の成分の大きさ、特性曲線の形状等から絶縁状態を推定する方法。
CVケーブルの絶縁劣化診断法はどういうものがあるのか関連付けて覚えましょう。
答えは「1」です。
No.16はコンセントに関して第2種電気工事士試験で問われるレベルで絶対に正解しないといけない問題です。
分岐回路の種類 | コンセントの定格電流 | 電線の太さ |
15〔A〕のヒューズまたは配線用遮断器 | 15〔A〕以下 | 直径1.6〔mm〕以上 |
20〔A〕の配線用遮断器 | 20〔A〕以下 | 直径1.6〔mm〕以上 |
30〔A〕のヒューズまたは配線用遮断器 | 20~30〔A〕 | 直径2.6〔mm〕以上 (断面積5.5〔m㎡〕以上) |
40〔A〕のヒューズまたは配線用遮断器 | 30~40〔A〕 | 断面積8〔m㎡〕以上 |
この表を暗記しましょう。
答えは「3」です。
No.32はキュービクルに関する問題です。
「2の主遮断装置の形式がCB型の場合、受電設備容量は4000kV・A以下である」が正しい。
この問題のような数字を変える問題は作りやすいので、きちんと暗記しましょう。
答えは「2」です。
No.45は電気鉄道における信号機に関する問題。
出発信号機は停車場の出発線に設けられる主信号機である。停車場から出発する列車に対する信号機。
答えは「1」です。
わからなければ常識的に判断していくと選択肢は減らせます。
実際の問題(関連分野)
No.48は空気調和設備に関する問題
定量単一ダクト方式、変風量単一ダクト方式、ファンコイルユニット・ダクト併用方式、ファンコイルユニット方式、空気熱源ヒートポンプパッケージ方式(ウォールスルーパッケージ方式、マルチパッケージ方式、ヒートポンプ方式など)があります。
それぞれの方式の特徴と長所短所は覚えておきましょう。
ファンコイルユニット・ダクト併用方式はファンコイルユニットの冷温水利用とダクトの冷温風を利用する空調方式で、ファンコイルユニットを各室、各ゾーンのペリメーターゾーンへ設置し、中央機械室で空調された空気をダクトでインテリアゾーンへ供給します。
答えは「3」です。
No.50は盛土工事の問題
この問題はサービス問題です。何もわからなくても答えが書いてあります。
ほぐした土量が720〔㎥〕
問題文より元々の地山はほぐしたら土量は1.2倍に増えて、締め固めると元々の地山の0.9倍となります。
元々の土量は720〔㎥〕÷1.2=600〔㎥〕
締め固めると600〔㎥〕×0.9=540〔㎥〕
答えは「1」です。
必ず答えなければいけない問題
No.56は必ず解答しなければいけない問題で、設計・契約関係からの出題です。
知っていれば正解できますが、知らなければ勘に頼るしかない問題。
零相変流器はZCT、不足電圧継電器はUVR、ガス遮断器はGCB、逆電力継電器はRPR。
それぞれの機器と役割も併せて覚えておきましょう。
答えは「3」です。
No.57は建設工事標準下請契約約款に関する問題で、設計・契約関係からの出題です。
下請負人が第三者に請け負わせた場合に元請負人に対して書面で通知する事項
- 受任者又は請負者の氏名及び住所(法人であるときは、名称及び工事を担当する営業所の所在地)
- 建設業の許可番号
- 現場代理人及び主任技術者の氏名
- 雇用管理責任者の氏名
- 安全管理者の氏名
- 工事の種類及び内容
- 工期
- 受任者又は請負者が工事現場において使用する一日当たり平均作業員数
- 受任者又は請負者が工事現場において使用する作業員に対する賃金支払の方法
- その他元請負人が工事の適正な施工を確保するため必要と認めて指示する事項
請負代金額を通知する必要はないので
答えは「4」です。
実際の問題(施工管理法)
No.58~70までの必ず解答しなければいけない問題。
No.58~63は五肢択一式です。
施工管理法は必ず解答しなければいけない問題が13、選択式問題が6と解答しなければいけない問題が多いので必ずすべての分野勉強しましょう。
No.59は法令に基づく申請書についてです。
実務で関係している人であれば当たり前と思うことでも、実務で関係していない人にとってはさっぱりわからない分野です。
「1の道路使用許可申請書」は所轄警察署長に提出します。
道路管理者は道路占有許可の場合に必要です。
道路使用許可は、道路の通行を妨げる行為は禁止されていますが、工事や作業、葬祭行為、露店や屋台、広告板などを設置、工事などを行う際に認められる許可です。
道路占有許可は、道路内に一定の施設を継続して設置する行為。例えば、電柱、ポスト、上下水道の埋設配管、鉄道、日よけ、地下駐車場など、道路の上部だけでなく地下も含みます。
実務で関係していなければさっぱりわからないという人も多いでしょう。
申請書の提出まで完璧に覚えるのは難しいので捨ててしまってOK!!!
ほかの問題で取り返しましょう。
答えは「1」です。
No.60はネットワーク工程表についてです。
各職種ごとの作業員数の数は日によって大きく変動がないように計画する必要があります。ネットワーク工程表では、各作業の最短開始時刻及び最遅開始時刻が把握できるので、その両時刻の間で最も経済的かつ、合理的な作業開始時刻や作業員数を決めることを配員計画と言います。
山積み図
山積み計算は配員計画を行う場合の基礎となるのでネットワークを組んで決めた日程のとおり工事を進捗させるものとした時の計算。
計算手順は
①最短開始時刻(最遅開始時刻)を計算する。
②各作業の開始を最短開始時刻(最遅開始時刻)に合わせた作業日をタイムスケジュールに実線で表示し、フローチャートはその後に点線で表示する。
③各作業の開始、終了の時点に点線を入れ、縦線間の各作業の使用人員を集計する。
④クリティカルパスが底辺にくるように山積み図をつくる。これは最速開始、最遅開始のいずれの場合でも作業の開始と終了の時刻に変化がないから。
山崩し図
山崩し計算は、各作業のフローを利用して作業を最速開始時刻と最遅開始時刻の間の可能な範囲で調整して、平均化を図ること。
計算手順は
①最短開始時刻と最遅開始時刻の山積み図をつくる。
②各作業のトータルフロートを計算する。
③クリティカルパス上の作業を底辺に置く。
④クリティカルパス以外の作業は、2つの山積み図の範囲で作業の開始日を調整する。この場合、トータルフロートの小さい順に始め、トータルフロートが同じ場合は各作業時間が短い方から開始する。
➄工程全体にわたって④の調整を繰り返し、作業員数を平均化する。
答えは「1」です。
No.61のネットワーク工程表の問題です。
基本的な事項なので必ず得点できるように勉強しましょう。
所要日数は確実に終わる日数を計算するので
①→➄で一番遅いのはA→Dで15日かかります。➄→⑥に必ずいきます。
④→⑦4日より➄→⑦の10日のほうが遅いので④→⑦は無視します。
⑥→⑪に一番遅いのはJ→L→Oの15日です。
クリティカルパスはA→D→G→J→L→O→P
所要日数は43日
答えは「5」です。
No.64は工種別施工計画書と総合施工計画書についての問題です。
工種別施工計画書は施工を行う段階で基本ルール、ディテール、管理基準等を作成し、工事監理者の確認を得ること。
工事別の施工計画書は受注者が総合施工計画書に基づいて工種別の工事をどのように進めるのか計画を定めたもの。
総合施工計画書は工種別施工計画書を作成する前に総合仮設を含めた工事の全般的な進め方や、主要工事の施工方法、品質目標と管理方針、重要管理事項等の大枠を定め、監督職 員と意思の疎通を図り、その後の施工計画書作成において合意の品質を形成するためにも重要 なものとなります。
答えは「1」です。
No.70は労働安全衛生法の問題です。
対地電圧が150Vを超える移動式もしくは可搬式の電動機械器具または水などで湿潤している場所及び鉄板の上などのように電気を通りやすい場所で使用する電動機械器具については漏電による感電の危険を防止するため、これらの電動機械器具に接続される電路に漏電遮断装置を接続しなければならない。
「4の漏電遮断器」が接続されているのは正しいです。
また漏電遮断装置については、その日の使用開始前に定められた事項の点検を行うこと、とあるので「毎月1回の作動状態は間違い」です。
答えは「4」です。
選択式の問題
No.71は汽力発電設備の発電機据付工事の問題です。
据付工程は
①発電機は工場で組み立てて試運転を行い、問題がなければ再び解体し、固定子と回転子その他の部分に分けて現場に搬入する
②固定子の据付は、蒸気タービン側と同時に心出しを行うのが一般的。据付作業では本体並びに基礎に衝撃を与えないよう慎重に施工しなければならない。また固定子脚部が基礎金物に確実に密着し、荷重が均等にかかっているかどうかを確認する必要がある。
③回転子はクレーンで水平に吊るし、1/3程度挿入した位置でコネクタ端にブロック台を置きいったん支持する。次いで回転子のコレクタ端にけん引用ワイヤを結び、固定子側に滑車をつけて定位置まで押し込む。
④回転子の挿入が完了すれば、エンドカバーベアリング、軸受、軸封入装置、クーラ、ブラッシング油配管、水配管等について順次取り付け作業を行う。
➄発電機の据付完了後は不活性ガスなどで水素冷却タービン発電機及び付属配管の漏れ検査を行い、漏れがないことが確認された後、水素ガス封入の準備を行う。
少し実務経験がある人であれば「2のエンドカバーベアリング及び軸密封装置を取り付けたのち、固定子に回転子を挿入し」がおかしいと気づくと思います。
答えは「2」です。
No.73は架線工事について
異長法、等長法、角度法、カテナリー角法のそれぞれ測定方法を覚えましょう。
答えは「1」です。
No.76は高圧ケーブル地絡事故検出するための接地法。
分かっている人は当たり前ですけど、わからない人は捨てましょう。
答えは「2」です。
実際の問題(法規)
No.80は請負契約書に関する問題です。
請負契約書に記載しなければならない事項として定められていないものは現場代理人の権限に関する事項です。
現場代理人の権限に関する事項は請負人は注文者に意見の申出方法の中に書面によって通知しなければならない。
答えは「1」です。
No.84は電気用品に関する問題。
電気用品とは一般用電気工作物の部分となり、またこれに接続して用いられる機械、器具または材料であって政令で定めるもの。
答えは「1」です。
No.88は消防法についてです。
消火設備は消火器または簡易消化用具、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、特殊な消火設備、屋外消火設備、動力消火ポンプ設備
警報設備は自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、消防機関へ通報する火災報知設備、非常警報用具
避難設備は避難器具、誘導灯及び誘導標式
消火活動上必要な設備は排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常コンセント設備、無線通信補助設備
「4の」無線通信補助設備は警報設備ではなく消火活動上必要な設備です。
答えは「4」です。
第二次検定の特徴
問題は5問すべて解答です。
第二次検定の注意事項をみると
令和4年度1級電気工事施工管理技術検定第二次検定試験問題を元に一部加工
問題4、5は五肢択一式です。
出題数 | 記述式:3問 択一式:2問 |
制限時間 | 3時間 |
参考記事「【合格できる】1級電気工事施工管理技士の過去問を分析からわかるおすすめ勉強法」
合格点
60%得点できれば合格できます。
問題1-3は記述式で配点は公表されていないので、記述式もある程度書けていないとダメでしょう。
出題内容はある程度形式化されているのできちんと対策すれば合格できます。
出題範囲
一次検定と同じ電気工学等(電気工学、電気設備、関連分野)、施工管理法、法規です。
一次検定の勉強をきちんとしておけば解ける問題です。
特に法規は丸暗記が必要なのでしっかり勉強しましょう。
問題分析
実際に出題された令和4年度1級電気工事施工管理技術検定 第二次検定試験問題で見ていきましょう。
問題1は毎年ほぼ決まった出題です。
事前に完璧に準備できる内容なので準備していきましょう。
1-2は工程管理なので、工程管理上の問題(施工の経済性を良化させるために何をすべきか、必要資材の納期遅れ、関連工事との調整不足、他業種作業との競合での手待ち、施工図等の承認遅れなど)があり、
もっと具体的に土木の工程が〇日遅れて調整した、施工図の遅れで工程を組み替えて対応したなどです。
「この問題に対してとった対策を問題ごとに記述」とあるので、土木の工程が〇日遅れたので後の工程を一部入れ替えて人を無駄にしないで工程の遅れを挽回した、人員の増員で対応して納期を間に合わせたなどなどを記述する必要があります。
自らの経験を元に書くことを準備しておくのが良いですね。
特に「5W1H」を意識して(「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」)誰が読んでもわかるようにしましょう。
1-3の品質管理も同様ですが、特に留意した事項とその理由、その対策を書かなければいけません。
品質管理で何に留意したか、例えば受け入れ試験、資機材の養生、機器の性能を満足させるためなのかなど
どうしてその点に留意したのかという理由。例えば以前同様の工事で資機材の養生に問題があって品質管理上良くないため、今回の工事で留意したなど
どういう対策をしたのか?
これも5W1Hを意識して誰が読んでもわかるようにしましょう。
内容の具体的記述で過去問を中心何度も勉強するのが良い。
必ず解答を書くようにしましょう。
書いていないと本番で漢字が書けない、字が出てこないなどがあります。
2つ選べるので書きやすいものを選んで書きましょう。
この問題だとクレーン等による揚重作業でシャックルなどの吊り具が外れて下にいる作業員に当たる。
それへの対策で地切り時に吊り具を確認する、直下に入らないように監視員の配置などが挙げられます。
内容の具体的記述で過去問を中心何度も勉強するのが良い。
必ず解答を書くようにしましょう。
書いていないと本番で漢字が書けない、字が出てこないなどがあります。
4つ選べるので書きやすいものを選んで書きましょう。
技術的な内容として施工上の留意点、選定上の留意点、動作原理、発生原理、定義、目的、用途、方式、方法、特徴、対策など
と決まっているので2つ書くとしても書きやすいですね。
単相二線式の電圧降下を求める問題です。
第2種電気工事士試験レベルで絶対に正解したい問題です。
A→B、B→C、C→Dの電流値を求めると
A→Bが30A、B→Cが20A、C→Dが10Aです。
単相二線式の電圧降下は2Irで求められます。
C点での線間電圧を求めるため、
AB間の電圧降下は2Ir=2×30×0.1=6〔V〕
BC間の電圧降下は2Ir=2×20×0.1=4〔V〕
元々が210Vなので、C点での線間電圧は
210-6-4=200〔V〕
答えは「2」です。
ぱっと見でわからない人いると思います。
こういう計算問題は電験三種や第1種電気工事士試験の内容です。
短絡電流は定格電流を%インピーダンスで割れば求められます。
%インピーダンスは電源から変圧器一次側、変圧器、変圧器二次側から短絡点までの合計で0.1%+4.7%+0.2%=5%
定格二次電流はP=√3VIより
二次側の短絡電流はこれを%インピーダンス5%で割ればいいので
選択肢で一番近いのは58kA
答えは「3」です。
アは500万
イは1500万
覚えておかないと得点できません。
記述式が苦手、計算問題が苦手な人ほど勉強しましょう。
答えはアが「3」、イが「2」です。
アは名義
イは完成
知らなければ解けない問題です。
問題の選べない二次検定は法規は勉強頑張りましょう。
答えはアが「4」、イが「1」です。
アは計画
イは認可
文章を読んで明らかにおかしいものは除外しましょう。
この問題は文脈から答えが推定できます。
答えはアが「1」、イが「2」です。
問題5は法律の用語を当てはめる問題ですが、知っていないと解けないのできちんと勉強しましょう。