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電気工事士試験の過去問と解説から見る難易度~計算問題編~

電気工事士試験の過去問と解説から見る難易度~計算問題編~

電気の資格に詳しい人
電気に関する基礎理論と配線理論
それぞれの過去問と解答解説
出題範囲から難易度、学習法、おススメ問題集を紹介。

電気工事士試験勉強始めたけど計算問題で「計算問題わからない」、「計算問題どんな勉強をしたらいいかわからない」、「計算問題捨てても合格できるし」とどうしても後ろ向きな感想が出てきます。

こんな悩みを解決する記事を用意しました。実際の過去問(全4回)とその解答解説で読むだけで十分な学習となります。求められる計算問題から難易度も考えています。さらに計算問題での具体的な学習法も紹介しました。

記事前半では、電気に関する基礎理論について過去問と解答解説、電気に関する基礎理論の出題範囲から難易度、学習法やおススメの問題集を紹介しています。記事の後半では、配線理論について過去問と解答解説、電気に関する基礎理論の出題範囲から難易度、学習法やおススメの問題集を紹介しています。

ぜひこの記事を読んで過去問を解いてみると意外と簡単に勉強できます。

求められる数学は分数程度で難しくない。出てくる問題のパターンも決まっているのできちんと勉強して得点源にしたい。
電気に関する基礎理論は7問出題されるため捨てるにはもったいない。解き方は決まっていて何度か学習すれば得点できるようになります。
配線理論は3問程度ですが、出てくる問題が決まっており、学習すれば必ず得点源にできる分野です。
この記事の問題はすべて(一財)電気技術者試験センターより引用。
本ページはプロモーションが含まれています。

電気に関する基礎理論

第2種電気工事士試験の試験問題で毎回第1問目からは「電気に関する基礎理論」で計算問題が出題されます。

毎回7問前後が「電気に関する基礎理論」という分野から出題されます。

出題分野は直流回路、交流回路、電気抵抗と抵抗率、発熱量、三相交流回路などの電気を使う分野の基本といえる内容の問題です。

50問中7問も出題されるので捨てるにはもったいない。7問中4問以上安定して正解できるようにはしたい分野。

中学校で学んだオームの法則や分数などの知識をフル活用します。

電気工事士試験勉強始めるときに苦手意識を持っている人はとても多いですが、電気工事士試験で求められる数学は高くなく誰でも勉強すれば得点源にできる分野です。

参考記事:「電気工事士試験で必要な数学

 

難易度

求められる算数、数学の知識は過去問をみてもわかる通り、分数などの基本的な内容です。

基本的な内容ですが、日ごろ使っていないと忘れていることも多く実際に勉強して思い出していかないとダメです。

計算問題も解き方さえわかってしまえば簡単にできる問題です。

 

勉強法

電気工事士試験は同じ問題が何度も出題されるという特徴があります。

実際この記事で取り上げた令和3年(2021年)度試験の問3は計4回すべて発熱量を求める問題でした。

解き方は一つですし、何度か問題を解くことで得点にできます。

 

具体的な勉強法は

毎日少しずつ勉強をしていくこと、同じ問題が何度も出るので今日は2021年上期試験午前と午後問1~問5まで、明日は2021年下期試験午前と午後問1~問5というように同じ分野を解くことが有効です。

解いてもみてわからないことが多いなら講習会や通信教育を活用しましょう。

参考記事:「合格できる勉強法【第2種電気工事士】

参考記事:「講習会一覧【第2種電気工事士試験】

参考記事:「【ランキング】電気工事士通信講座、オンライン講習会-2023年最新-

 

おススメ問題集

2023年版 第二種電気工事士試験 筆記試験 過去問題集

この問題集は過去問の解説が詳しく関連する項目まで学習できるのがメリットです。

 

すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2023 (すぃ~っと合格赤のハンディ)

分野ごとに問題がまとめられていて何度も学習するにはやりやすい作りになっています。

特にセットの

ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2023年版)

と一緒に学習しやすいように内容やページ数が書かれています。

 

令和3年(2021年)度下期午前問1~問7

令和3年度下期午前試験の問1~7までをみていきましょう。

 

問1

2種電気工事士令和3年下期午前問1

【解答】

スイッチS1が閉じ、スイッチS2が開いたときの回路

問1 S1閉じ、S2開いた状態の回路

a-b間の合成抵抗は30Ω2個が直列でつながっている回路なので60Ω。

答えは「ロ」

 

問2

2種電気工事士令和3年下期午前問2

【解答】

電気抵抗(導体の抵抗)Rは抵抗率ρ〔Ω・m〕、Lは長さ〔m〕、断面積A〔㎡〕とすると

R=ρL/A

抵抗率ρで変換すると

ρ=ar/L

断面積Aは円の面積、直径Dの単位はmmなので

D(mm)=D×10の-3乗

A=(導体の半径)2乗×円周率π

=(D×10の-3乗/2)2乗かけるπ

となる。

抵抗率ρは

ρ=πD×10の-6乗R/4L=πDR/4L×10の6乗

答えは「ハ」

 

問3

2種電気工事士令和3年下期午前問3

【解答】

発熱量H〔J〕は消費電力P〔W〕×時間t〔秒〕で求めます。

2時間は120分×60秒=7200秒

H=Pt=300〔W〕×7200〔秒〕

=2,160,000〔J〕

求める単位はkJなので

2160kJとなります。

答えは「ハ」

 

問4

2種電気工事士令和3年下期午前問4

【解答】

回路のインピーダンスZは

R=8、XL=6、Z=10

インピーダンスZ=10Ω

消費電力〔W〕=VIcosθ

電流I=V/Z=100/10=10〔A〕

cosθ=8/10=0.8

消費電力〔W〕=100V×10A×0.8=800

答えは「ロ」

 

問5

2種電気工事士令和3年下期午前問5

【解答】

各抵抗にかかる相電圧は6Ω×20A=120V

線間電圧=相電圧×√3なので

線間電圧=120×√3=120×1.73=208V

答えは「ハ」

 

問6

2種電気工事士令和3年下期午前問6

【解答】

c-d間の電圧降下は5A×0.1Ω=0.5V

c´-d´間の電圧降下も同様に0.5V

ゆえにc-c´間の電圧は100+0.5+0.5=101V

b-c間の電圧降下は(5A+5A)×0.1Ω=1V

b´-c´間の電圧降下も同様に1V

ゆえにb-b´間の電圧は101V+1V+1V=103V

a-b間の電圧降下は(10A+10A)×0.05Ω=1V

a´-b´間の電圧降下も同様に1V

a-a´間の電圧は103V+1V+1V=105V

答えは「二」

 

問7

2種電気工事士令和3年下期午前問7

【解答】

負荷は平衡状態(負荷電流が同じ)なので中性線に電流は流れません。

104Vの配線には電線1本分の電圧降下が発生します。

電圧降下は0.05Ω×20A=1V

104V-1V=103V

答えは「二」

 

令和3年(2021年)度下期午後問1~問7

令和3年度下期午後試験の問1~7までをみていきましょう。

 

問1

第2種電気工事士令和3年下期午後問1

【解答】

電流計は2Aを示しているため、オームの法則よりV=IR

V=2A×8Ω=16V

3つの並列で抵抗が並んでいるところすべて16Vの電圧がかかっている。

4Ωが2個並んでいるところの電流値は

抵抗は4Ω+4Ω=8Ω、オームの法則より16V=I×8Ω、I=2A

一番下の4Ωの電流値はオームの法則より16V=I×4Ω、I=4A。

3つの並列に電流は分かれるため、全体での電流は2A+2A+4A=8A。

求める電圧計の指示値はV=8A×4Ω=32V。

答えは「ロ」

 

問2

第2種電気工事士令和3年下期午後問2

【解答】

午前の問2とほぼ同じ問題が出題されています。

電気抵抗(導体の抵抗)Rは抵抗率ρ〔Ω・m〕、Lは長さ〔m〕、断面積A〔㎡〕とすると

R=ρL/A

断面積Aは円の面積、直径Dの単位はmmなので

D(mm)=D×10の-3乗

A=(導体の半径)2乗×円周率π

=(D×10の-3乗/2)2乗かけるπ

となる。

電気抵抗Rは

R=ρL/A=ρL/πD2乗かける10-6乗/4=4ρL/πD2乗かける10-6乗

選択肢は10の6乗となっているので、分母と分子両方に10の6乗をかける

R=4ρL/πD2乗かける10の6乗

答えは「ロ」

 

問3

第2種電気工事士令和3年下期午後問3

【解答】

午前の問3に似た問題が出題されています。

発熱量H〔J〕は消費電力P〔W〕×時間t〔秒〕で求めます。

1時間30分は90分×60秒=5400秒

H=Pt=500〔W〕×5400〔秒〕

=2,700,000〔J〕

求める単位はkJなので

2700kJとなります。

答えは「二」

 

問4

第2種電気工事士令和3年下期午後問4

【解答】

消費電力〔W〕=VIcosθです。

消費電力2.0kW、V=200V、cosθ=力率0.8(80%)

2000W=200×I×0.8

160I=2000

I=12.5A

答えは「二」

 

問5

第2種電気工事士令和3年下期午後問5

【解答】

Y(スター)結線は線電流=相電流、線間電圧=√3相電圧。

線間電圧200Vより

相電圧=200/√3≒115.6V

相電圧115.6V、抵抗10Ωだからオームの法則より

I=115.6/10=11.56A

選択肢より11.6A

答えは「ロ」

 

問6

第2種電気工事士令和3年下期午後問6

【解答】

電圧降下は

単相2線式の場合2Ir

単相3線式の場合Ir

三相3線式の場合√3Ir

 

b-b´間の電圧降下は2Ir=2×10A×0.1Ω=2V

a-a´間の電圧降下は2Ir=2×(10A+5A)×0.1Ω=3V

よってa-a´間の電圧は100V+2V+3V=105V

答えは「二」

 

問7

第2種電気工事士令和3年下期午後問7

【解答】

電力損失は

単相2線式の場合2ri2乗

単相3線式の場合2ri2乗

三相3線式の場合3ri2乗

問題は単相3線式なので公式に当てはめると

抵抗0.2Ω、電流10A

電力損失W=2×0.2×10×10=40

答えは「ハ」

 

令和3年(2021年)度上期午前問1~問7

令和3年度上期午前試験の問1~7までをみていきましょう。

 

問1

第2種電気工事士令和3年上期午前問1

【解答】

スイッチSを閉じると、その上の30Ωの抵抗には電流は流れません。

aにつながる30Ωの抵抗にも電流は流れません。

回路を整理すると

整理した回路図

30Ωの抵抗2個で分圧するので

a-b端子間の電圧は50Vとなります。

答えは「ハ」

 

問2

第2種電気工事士令和3年上期午前問2

【解答】

オームの法則よりV=IR

消費電力はP=VI

 

ロは

P=I×I×R

R=P/I2乗

正しい

 

ハは

I=V/Rなので

P=V×V/R=V2乗/r

変形すると

R=V2乗/P

正しい

 

ニは

R=V/Iとなるので

正しい

よって誤っている答えは「イ」

 

問3

第2種電気工事士令和3年上期午前問3

【解答】

P=VI=I×I×Rなので

P=20A×20A×0.5Ω

発熱量H=消費電力P×時間t(秒)なので

H=20×20×0.5×60分×60秒=720,000〔J〕

答えはkJで求めるため、720kJとなる。

答えは「ハ」

 

問4

第2種電気工事士令和3年上期午前問4

【解答】

消費電力は抵抗で消費される電力を有効電力を表します。

I=100/16=6.25A

消費電力P=100×6.25=625W

答えは「ロ」

 

問5

第2種電気工事士令和3年上期午前問5

【解答】

Y(スター)結線は線電流=相電流、線間電圧=√3相電圧。

線間電圧200Vより

相電圧V=200/√3≒115.6V

断線するとa-o間の電圧は2つの抵抗で分圧されるので、a-o間にある抵抗には100Vがかかるようになります。

答えは「ロ」

 

問6

第2種電気工事士令和3年度上期午前問6

【解答】

わかりやすいのはスイッチa、b両方とも閉じたi2

単相3線式では上側と下側の負荷が同じため、中性線の電流は0A(平衡状態)となります。

スイッチaのみを閉じた場合は

電圧は上側の100Vのみ。

消費電力P=VIより

200W=100V×I

I=2Aとなる。

答えは「ロ」

 

問7

第2種電気工事士令和3年度上期午前問7

【解答】

三相3線式の電力損失は3i2乗r

電力損失W=3×15A×15A×0.2Ω=135W

答えは「ニ」

 

令和3年(2021年)度上期午後問1~問7

令和3年度下期午後試験の問1~7までをみていきましょう。

 

問1

第2種電気工事士令和3年度上期午後問1

【解答】

20Ωと30Ωの並列の合成抵抗を計算すると

並列での合成抵抗は積/和で求めるため

20Ω×30Ω/20Ω+30Ω=600Ω/50Ω=12Ω

この回路全体の抵抗は12Ω+8Ω=20Ω。

 

この回路の電流はオームの法則V=IRより200V=I×20Ω、I=10A。

消費電力P=VIよりP=200V×10A=2000W。

この消費電力は回路全体での消費電力。

8Ωでの消費電力は2000Wを分けるため

求める消費電力をP1とすると

2000W:P1=20Ω:8Ωが成り立つ。

20P1=2000×8

P1=800W

答えは「ロ」

 

問2

第2種電気工事士令和3年度上期午後問2

【解答】

直径2.6mmの断面積は

半径1.3mm×1.3mm×3.14=5.3m㎡

選択肢よりほぼ同じ断面積は5.5m㎡

長さは同じ20m

答えは「二」

 

問3

第2種電気工事士令和3年度上期午後問3

【解答】

発熱量H=Pt(tは秒)

H=400×1時間20分

1時間20分は80分×60秒=4800秒

H=400×4800=1,920,000J

選択肢はkJなので1,920kJ

答えは「ロ」

 

問4

第2種電気工事士令和3年度上期午後問4

【解答】

回路の力率は

回路の力率

となるので

cosθは

cosθ=IR/I=6/10=0.6

cosθが0.6、つまり60%となります。

答えは「ロ」

 

問5

第2種電気工事士令和3年度上期午後問5

【解答】

Y(スター)結線は線電流=相電流、線間電圧=√3相電圧。

線間電圧200Vより

相電圧V=200/√3≒116V

相電圧116V、抵抗20Ωより

相電流I=5.8A

答えは「ロ」

 

問6

第2種電気工事士令和3年度上期午後問6

【解答】

単相2線式の電圧降下は2Ir

bc間の電圧降下は2×5A×0.1Ω=1V

b-b´間の電圧は101V

a-b間の電圧降下は電流10Aなので、2×10A×0.05A=1V

a-a´間の電圧は102V

答えは「ロ」

 

問7

第2種電気工事士令和3年度上期午後問7

【解答】

単相3線式回路で中性線が断線すると、直列に接続された2つの負荷の両端に200Vの電圧が印加されます。

電圧200Vが抵抗の比に応じて按分されます。

求めるa-b間の電圧をxとすると

200V:x=150:100

150x=20,000

x=133V

答えは「ハ」

 

配線理論

毎回3問前後が「配線理論」という分野から出題されます。

出題分野は管に収める場合の許容電流を求める問題、幹線の太さを決める問題、配線用遮断器と電流値に関する問題など。実際に電気設計で必要となる知識を問う問題です。

50問中3問出題されますが、出題される問題のパターンは決まっていて少し学習すると得点できるので是非得点源にしたい分野です。

電気工事士試験勉強始めるときに苦手意識を持っている人はとても多いですが、電気工事士試験で求められる数学は高くなく誰でも勉強すれば得点源にできる分野です。

参考記事:「電気工事士試験で必要な数学

 

難易度

求められる算数、数学の知識は過去問をみてもわかる通り、かけ算などの基本的な内容です。

問題のパターンは決まっていて過去5回分程度の過去問を解くことで得点源とできる分野で本番では必ず正解したい問題。

 

勉強法

電気工事士試験は同じ問題が何度も出題されるという特徴があります。

実際この記事で取り上げた令和3年(2021年)度試験の問8は計4回すべて管に電線を収めた場合の許容電流求める問題でした。

解き方は一つですし、何度か問題を解くことで得点にできます。

特に配線理論は似た問題が使いまわされるため得点源にできるよう勉強頑張りましょう。

 

具体的な勉強法は

毎日少しずつ勉強をしていくこと、同じ問題が何度も出るので今日は2021年試験計4回問8~問10まで、明日は2020年試験計4回午後問8~問10というように同じ分野を解くことが有効です。

解いてもみてわからないことが多いなら講習会や通信教育を活用しましょう。

参考記事:「合格できる勉強法【第2種電気工事士】

参考記事:「講習会一覧【第2種電気工事士試験】

参考記事:「【ランキング】電気工事士通信講座、オンライン講習会-2023年最新-

 

おススメ問題集

2023年版 第二種電気工事士試験 筆記試験 過去問題集

この問題集は過去問の解説が詳しく関連する項目まで学習できるのがメリットです。

 

すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2023 (すぃ~っと合格赤のハンディ)

分野ごとに問題がまとめられていて何度も学習するにはやりやすい作りになっています。

特にセットの

ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2022年版)

と一緒に学習しやすいように内容やページ数が書かれています。

 

令和3年(2021年)度下期午前問8~問10

令和3年度下期午前試験の問8~10までをみていきましょう。

 

問8

2種電気工事士令和3年下期午前問8

【解答】

直径2.0mmの600Vビニル絶縁電線の許容電流は35A

管内に4本収めた場合電流減少係数は0.63

35A×0.63=22A

答えは「ハ」

このような問題で直径1.6mmの許容電流は27A

管内に3本以下収めた場合の電流減少係数0.7ということも一緒に覚えましょう。

 

問9

2種電気工事士令和3年下期午前問9

【解答】

幹線から10mなので、幹線の過電流遮断器の定格電流の0.55(55%)以上でなければなりません。

40A×0.55=22A

答えは「二」

このタイプの問題だと

幹線からの長さで過電流遮断器が決まります。

幹線から3m以下の場合、許容電流に制限なし

3mより長く、8m以下の場合は、定格電流の0.35(35%)以上

8mより長い場合は、定格電流の0.55(55%)以上でなければなりません。

合わせてこれも覚えましょう。

 

問10

2種電気工事士令和3年下期午前問10

【解答】

定格電流20Aの配線用遮断器に定格電流30Aのコンセントをつけてはダメなので、「ロ」と「二」は間違い。

30Aの配線用遮断器をつける場合はコンセントは定格電流20~30Aでなければならないので「ハ」は間違い。

よって、正しいのは「イ」

電線の太さ

20Aの配線用遮断器は直径1.6mm以上

30Aの配線用遮断器は直径2.6mm以上

 

コンセントの定格電流は

配線用遮断器が15Aのときは15A以下

20Aのときは20A以下

30Aのときは20~30A

40Aのときは30~40Aと決まっています。

 

令和3年(2021年)度下期午後問8~問10

令和3年度下期午後試験の問8~10までをみていきましょう。

 

問8

第2種電気工事士令和3年下期午後問8

【解答】

3.5m㎡の600Vビニル絶縁電線の許容電流は37A

3本入れた場合の電流減少係数は0.7

37A×0.7≒26A

答えは「ロ」

同一管内に入れた場合の電流減少係数は

3本まで0.7

4本で0.63

5~6本で0.56

 

問9

第2種電気工事士令和3年下期午後問9

【解答】

この問題は

①電動機の定格電流と電熱器の定格電流を比べて公式に当てはめる

②過電流遮断器の定格電流を公式に当てはめることで答えを求める問題です。

 

幹線の許容電流の求め方

幹線の許容電流の求め方

電動機の定格電流の合計は5A+15A=20A

電熱器の定格電流は5A

当てはめる公式はIW≧1.25×IM+IH

IW≧1.25×20A+5A=25A+5A=30A

 

幹線の過電流遮断器の定格電流の求め方

過電流遮断器の定格電流の求め方

電動機あり、IW=30A、IM=20A、IH=5Aなので

2.5IW=2.5×30=75A

3IM+IH=3×20+5=65A

2.5IWのほうが大きいので当てはめる公式は

IB≦3IM+IH

IB≦3×20+5=65A

答えは「二」

 

問10

第2種電気工事士令和3年下期午後問10

【解答】

定格電流30Aの配線用遮断器からコンセントに接続できる電線の太さは直径2.6mm(5.5m㎡)以上

選択肢のコンセントで定格電流が書かれていないものは15A。

30Aの配線用遮断器で使えるコンセントは20Aまたは30A

答えは「イ」

 

令和3年(2021年)度上期午前問8~問10

令和3年度上期午前試験の問8~10までをみていきましょう。

 

問8

第2種電気工事士令和3年度上期午前問8

【解答】

5.5m㎡の断面積の600Vビニル絶縁電線1本の許容電流は49A

7本を配管に入れた場合の減少係数0.49なので

49A×0.49=24A

答えは「ニ」

許容電流は

単線

1.6mm→27A

2mm→35A

2.6mm→48A

3.2mm→62A

より線

2m㎡→27A

3.5m㎡→37A

5.5m㎡→49A

8m㎡→61A

必ず覚えましょう。

 

問9

第2種電気工事士令和3年度上期午前問9

【解答】

幹線の許容電流の求め方

幹線の許容電流の求め方

当てはめる公式はIW≧1.25×IM+IH

IW≧1.25×40A+10A=60A

 

幹線の過電流遮断器の定格電流の求め方

過電流遮断器の定格電流の求め方

電動機あり、IW=60、IM=40A、IH=10Aなので

2.5IW=2.5×60=150A

3IM+IH=3×40+10=130A

2.5IWのほうが大きいので当てはめる公式は

IB≦3IM+IH

IB≦3×40+10=130A

答えは「ハ」

 

問10

第2種電気工事士令和3年度上期午前問10

【解答】

選択肢をみると「イ」は20Aの配線用遮断器に2.0mmの電線、20Aのコンセントと正しい組み合わせになります。

「ハ」は20Aの配線用遮断器に30Aのコンセントをつけるのはダメなので間違い。

「ロ」は30Aの配線用遮断器に30Aのコンセントをつける場合は2.6mm以上の電線を使わなければならないため間違いです。

「ニ」は40Aの配線用遮断器だと8m㎡以上の太さの電線をつかわなければならないため間違い。

答えは「イ」

ちなみに、20Aの遮断器だと1.6mmと規定されていますが、1.6mm以上の太さの電線ならOKなので、2mmは正しいです。

 

令和3年(2021年)度上期午後問8~問10

令和3年度上期午後試験の問8~10までをみていきましょう。

 

問8

第2種電気工事士令和3年度上期午後問8

【解答】

1.6mmの600V絶縁電線の場合許容電流は27A

5-6本管に入れる場合の電流減少係数は0.56

27A×0.56=15A

答えは「イ」

 

問9

第2種電気工事士令和3年度上期午後問9

【解答】

幹線からの長さで過電流遮断器が決まります。

幹線から3m以下の場合、許容電流に制限なし

3mより長く、8m以下の場合は、定格電流の0.35(35%)以上

8mより長い場合は、定格電流の0.55(55%)以上でなければなりません。

3より長く8mm以下の場合は100A×0.35=35A

8mより長い場合は100A×0.55=55A

選択肢をみると、「イ」、「ロ」は3m以内なので制限はなく正しい。

「ハ」は8mより長いため分岐回路の許容電流は55A以上にしなければなりません。8m㎡では42Aまでと表からわかるので42Aまでしか流せない電線は間違いです。

「ロ」は15mと8mより長く、分岐回路の許容電流は55A以上にたいして電線は14m㎡で61Aまで対応できるため正しいです。

答えは「ハ」

 

問10

第2種電気工事士令和3年度上期午後問10

【解答】

コンセントの個数は関係ありません。

「イ」は20Aの配線用遮断器に15Aのコンセント、1.6mmの電線の組み合わせは正しい。

「ロ」は30Aの配線用遮断器に30Aのコンセントは正しいですが、2mmの電線の組み合わせ間違いで、2.6mm以上でなければなりません。

「ハ」は20Aの配線用遮断器に20Aのコンセント、2mmの電線の組み合わせは正しい。1.6mm以上の電線であればいいので2mmの電線でOK。

「ニ」は40Aの配線用遮断器に30Aのコンセント、8mmの電線の組み合わせは正しい。

答えは「ロ」

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